Tuesday, January 1, 2013

ベンチャー企業の定義と意義

ベンチャー企業の定義というのは非常に難しくて、「起業」という言葉の定義を見ていると「中小企業」と「ベンチャー企業」がごちゃ混ぜになって議論されているのを良く見かけたり、ベンチャーを生むことのマクロな影響が理解されていないことが良くあります。私は国の競争力強化という視点からベンチャーに興味がある人間なので、ベンチャー振興を考える意味で重要な点を書いておきたいと思います。

1.ベンチャーは国の雇用確保、経済成長にとって重要。
Kauffman財団から出ているレポートから抜粋した米国の雇用統計にもあるように、ベンチャー企業は雇用を生む重要な源になっています。最近は、この伸びが鈍ってきているという指摘もありますが、まだベンチャー企業が生んでいる雇用は大企業が失っている仕事の数よりも多くなっていて、米国政府も不況下で仕事を生み出すプログラムとしてStartup America Initiativeを行うなど前向きに取り組んでいます。こうした取り組みがあるのは、米国経済全体への影響が認識されている為です。

2.中小企業(SME)とイノベーション(IDE)を基軸にしたベンチャーは根本的に違う。

これについて、上手く纏めているBill Aulet(MIT Entrepreneurship Center)のペーパーの図を貼り付けておきました。重要なのは1)グローバル市場を視野にいれていること(でないと、既存の経済圏の取り合いになってしまう)、2)技術またはビジネスモデルでイノベーションがあって、明確な競争優位性があること。3)高度なスキルが必要で、真似する事が難しいこと。この3つがない企業は時間と共に淘汰されるので、長期雇用を生み出したり高い経済効果をもたらすのは難しくなります。イノベーションを基軸にしたベンチャーは大規模な投資が長期に亘って必要なので、目利きやベンチャーを育てる生態系が重要になります。私が興味を持っているのはIDEのほうで、日本の高度経済を支えたソニー、ホンダといった企業はIDEの良例です。

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